Man’s Dreamさん:プロジェクト「Class Dispatcher::package ImageKey」公開

2011.04.17(日)23:19:20


SE/PG系催眠音声フリークなら誰もがスマートフォンに忍ばせてコーディングで使った頭を癒すのに使われているというClass Dispatcherシステムの追加プラグインともいえるカスタマイズを可能にするパッケージ「ImageKey」がリリースされました。
Class Dispatcher::package ImageKey
http://mansdream.blog89.fc2.com/blog-entry-61.html

本作は昨年5月にMan’sDreamさんが公開された催眠音声作品「Class Dispatcher1.4」をより深く楽しむための音声セットになっています。オリジナルの音声Class Dispatcher 1.4については、以前に紹介した記事をご参照下さい。
Man’s Dreamさん:「Class Dispatcher ver1.4」公開

Class Dispatcher1.4は、沢山のファイルが同梱され、気分や趣向にあったシナリオ選択が可能なカスタマイズ性と、直後に公開されたadvlibや女性向けの追加ライブラリなどによる、プレイシチュエーションやスタイルのさらなる進化の可能性を秘めた作品であり、私自身、それこそ分岐網羅を達成する勢いで様々なパターンをテストし、その世界にどっぷりはまりきっていた時期もありました。
そして、このたびついにさらみさんの手によって産み出され、登場したパッケージがこのImageKeyなのです。
本作は、単体での活用という目的ではなく、あくまでClass Dispatcher本体と組み合わせて使用する編集前提の素材音声となっています。
「音声としてリリースされるんだから、ある程度は聞くだけでも楽しめるんだろう」
と思っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ファイルをダウンロードし、ZIPを解凍した瞬間に気づかれると思います。このフォルダ構成、そして、フォルダに格納された、まさに「素材」としての音声ファイル群。
「00_基本メッセージ」、「01_笑い、喘ぎ声」と始まり、「10_効果音」まで、ことね様の一言一言が素材として構成されフォルダに格納されているのです。

ここでプログラマ的な話題を。
既にプログラミングなどに親しまれている方にはご存知の事かと思いますが、現代普及しているオブジェクト指向プログラミング普及の背景には、APIという存在があります。
Application Programing Interfaceの略であるAPIは、本来はプログラムとして独立しているアプリケーションを、自分の使いたい機能だけを自分の使いたいようにプログラミングできるようにするための方法です。
本編であるClass Dispatcherのシナリオセットがある程度のカスタマイズ性を伴った、分岐型のシーンカスタムパッケージだとするならば、本作はまさにそのパッケージで利用されるためのシーンそのものを自分で作れてしまうAPI的な音声セットと言っても過言ではないでしょう。

このパッケージを使うとこういうことができます。

既にClass Dispatcherで組んであるシナリオがあるとします。
今回は音声編集ソフトSoundForgeを使用し、より一層の表層意識レベルの低下と全身の感度上昇を狙った暗示を作成し、鬼ループを仕込んで自分を追い込みたいと思います。
ImageKeyフォルダに格納された音声データから、自分の考えているスクリプトに近い言葉を拾って一つの文章を作ります。今回はスイッチをオフにする毎に全身の感度上昇、表層意識低下につながる暗示を組み込みます。単語ファイルを再生し、語感を確かめます。積み木遊びの連続積み木パートのような中毒性の高いシチュエーションが作れそうです。各フォルダから言葉と効果音を選んで完成したのがこちらです。
「貴方の意識、スイッチオフ(効果音)全身 快感に落ちる 貴方の理性 スイッチオフ (効果音) 脳味噌  真っ白」
このスクリプトを元にして、音声ファイルを編集ソフトに読み込みます。

読み込んだ音声のボリュームはかなり小さめに設定されていますので、編集用にノーマライズします。

コピーペーストでつなげます。言葉の間の感覚も調整します。
「貴方の意識……スイッチオフ…パチン」

ループします。落ちそうです。催眠効果は高そうです。
残るパートも同様に単語を読み込んでノーマライズし、感覚を調整して固定します。

できました。
「貴方の意識、スイッチオフ(効果音)全身 快感に落ちる 貴方の理性 スイッチオフ (効果音) 脳味噌  真っ白」
読んでいるテイストが違う言葉の間は、少し長めの空白を入れるとつながりが良いようです。
出来上がった巡回暗示パートを鬼コピペしてループさせます。とりあえず80回くらいループさせます。
20分ほどのループができました。

音声ボリュームが大きすぎるので、他の音声とあわせるために小さくして保存します。

強化メッセージの後に、このファイルをつないで再生します。

→ヽ(´ω`)ノ

Winampなどのプレイリストで再現することも可能です。

さて、実際に編集を行う事によって、このClass Dispatcher用のカスタマイズスクリプトが、これまでの催眠音声にない効果を持っている事がわかりました。
それは、自作暗示の効果の高さです。
自分でスクリプトを作成するにあたっては、自分自身で言葉の効果をイメージして選定を行います。
つまり、言葉の持つ意味と期待するイメージが完全に一致しているのです。
通常行われる他者とのコミュニケーションでは、同じ言葉でも捕らえ方で想起されるイメージが異なる場合が
あります。特に感覚的な「気持ちいい」「イメージ」や概念的な「理性」「意識」といった言葉の持つイメージが
正確に想定どおりの流れで想起されることで、深い暗示下に意識が誘導される感覚を覚えました。
このAPIシステムを使いこなすのはなかなか難しそうではありますが、がっちりハマればこれまでの数倍、数十倍
自分にフィットする音声になることを身をもって体感した次第です。

プレイリストへの読み込みなどでも十分に自分のイメージ通りのプレイシナリオを作りこむ事ができるのも
見逃せません。このね様の喘ぎ声、嘲笑、リップ音などエロスを存分に味わえる音や直接的な部位の表現も
充分に詰め込まれた本作、まさにこのセット一本で新たな音声作品を無限に産み出す事ができるのではないかと思います。

総再生時間:∞
タイトル:Class Dispatcher::package ImageKey
サークル:Man’s Dream
シナリオ:さらみさん・あなた
声:紅月ことねさん


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